政治部の佐久間慶介記者と伝える。今回の選挙戦は小池都政の評価が最大の争点になる見通しだということだ。とりわけ小池さんがこれまで重視して公約でも柱の1つに掲げている少子化対策、これが論戦の軸になると思う。小池さんは18歳以下への月5000円の給付や高校授業料の実質無償化といった実績を強調している。一方、きのうの共同会見では2期8年の間に東京都の出生率の低下傾向、これに歯止めをかけられていないのではないかといった指摘も出ていた。蓮舫さんは「結婚したくてもできない若者への支援が重要だ」としていて対策の在り方を巡って、活発な議論が行われると思う。政党の対応、これはどうなるか。まず自民党だが、公明党、国民民主党都連、都民ファーストの会とともに小池さんを自主的に支援する。政治とカネの逆風を避けつつ自民党の組織力を借りたいという小池さんと党勢回復に向けて連携したいという自民党の思惑、これが一致した形。これに対して立憲民主党だが、共産党、社民党とともに蓮舫さんを支援する。蓮舫さんは幅広い支持を得たいとして立憲民主党を離党した。実際は立憲民主党などが党を挙げて支援する見通し。また国政への影響はどう見ているか。1400万人の人口を抱える首都東京の民意が示されるから影響は小さくないと思う。ある自民党幹部の話だが、「蓮舫知事が誕生したら政権にとっても大打撃だ」というふうに語っている。というのも衆議院の補欠選挙や地方選挙で敗北が続く自民党としては支援する小池さんが敗れれば、党勢が衰退してしまうという危機感がある。一方、立憲民主党としてもここで勝利して政権交代に向けた弾みとしたい考え仮に蓮舫さんが敗れれば勢いにかげりが出かねないといった懸念がある。衆議院議員の任期満了まで1年半を切ってるということもあり、各党とも次の衆議院選挙を視野に入れた選挙戦を展開するものと見られる。