今回出された非常戒厳、一切の政治活動の禁止、すべてのメディアを統制、令状がなくても逮捕・拘束するという市民の権限を強く制限するもの。西野純也氏はそれなりの理由がないと出してはいけないもの、非常戒厳を出せるのは戦争かそれに準ずる状態、社会秩序が乱れている状況のときに戒厳が出せるとされているが、今回の状況はそうではない。今回の大統領の非常戒厳の発令は憲法に背く行為、重大な過ちを犯した行為と言わざるを得ないという。ユン大統領は国会との対立が厳しくなる中で、国会が反国歌勢力に乗っ取られる形で立法府による独裁を行っている、国家的な危機を自分が救うという切迫感があったと説明している。韓国は大統領中心制だが、国民が直接選ぶ大統領の他に国会議員も国民が選ぶ。国民が選ぶ2つの代表が政治を行うことになるが、現在の韓国では分裂、分極が進んでいる。ユン大統領の個性が強く作用していることもある、極端な決断をしたの政治経験がなく大統領になったこと、行き詰まったときにどう打開するのかを学んでいなかった、大統領は与党から招かれる形で大統領になったので個人的なパーソナリティの問題が背景にあるという。韓国では保守と革新の考え方が分極化している。保守は北朝鮮に対して厳しい姿勢だが、革新は対話を重視している。