- 出演者
- 笑福亭鶴瓶 杉原凜 澤部佑(ハライチ) 岩井勇気(ハライチ) 伊藤沙莉 福田麻貴(3時のヒロイン) 柏木悠(超特急)
韓進グループは韓国10大財閥の1つに数えられ、傘下に大韓航空がある。同社の令嬢が起こしたナッツ・リターン事件の被害者、パク・チャンジン氏は「財閥は家族中心の経営で、一族は神のように君臨していた」と話す。
パク・チャンジン氏は大韓航空に入社して3ヶ月、韓進グループのトップで大韓航空の会長でもあるチョ・ヤンホ氏がハワイ行きの便に乗ることを上司から伝えられた。一族が乗る便で客室乗務員を務めることは名誉とされるが、会長の機嫌を損ねれば懲戒処分もあり得た。ある客室乗務員の女性は外見が気に食わないと会長夫人に指摘され、土下座を強要されたこともあるという。会長の搭乗当日、普段の10倍の人数で機内を清掃し、新品の食器を用意。チャンジン氏はエコノミー席担当なので、会長と顔を合わす機会が無かったはずだが、まさかの対面を果たしてしまう。それでも、咎められることはなく、チャンジン氏は胸を撫で下ろした。
伊藤沙莉、柏木悠は番組初出演。柏木はViViで行われた今年上半期の国宝級イケメンランキング NEXT部門で1位に輝いた。
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2013年、大韓航空は経営陣を一新し、会長の長女であるチョ・ヒョナ氏が副社長に就任した。同時に客室乗務のトップとなったなか、権限を駆使して機内マニュアル変更を増やした。また、威圧的で理不尽な言動は客室乗務員の間でよく目撃されていた。
チョ・ヒョナ副社長は客室乗務員に激怒し、サラダボウルを投げつけた。2度目の失態を起こしてはならぬと、パク・チャンジン氏が交代することに。14年12月5日、ファーストクラスに女性客、副社長の2人が搭乗した。客室乗務員はマニュアルに従ってナッツを提供したが、副社長は激昂した。
怒りがおさまらない副社長は滑走路へ進む旅客機を止めるよう指示した。チャンジン氏はマニュアル変更について説明しようとするも、副社長は客室乗務員に当たり散らした。
副社長に改めて説明するようチャンジン氏に提言した機長について、ハライチの2人は「現場わかってないのに」、「機長に切れそうになる」など語った。
別の客室乗務員からタブレットを見せられ、ヒョナ副社長はナッツの提供方法が正しいことを知った。すると、副社長は乗務員を統括する立場にあるチャンジン氏に非があると指摘し、機体から降りるよう迫った。
ハライチの2人は「A-Studio」に出演した際、終盤の笑福亭鶴瓶の一人語りを楽しみにしていた。大半は岩井勇気のことで、澤部は「短くないですか?」と鶴瓶本人に指摘しようとしたが、スタッフの圧力に屈して何も言えなかったという。福田は「さんま御殿」に出演した際、明石家さんまが別所哲也のことを役所と間違えて呼んでいた。別所は間違いを指摘しなかったという。
副社長の理不尽な怒りを鎮めるため、機長は機体を搭乗口へ戻すことを決断した。その後、チャンジン氏は機体から降ろされ、ニューヨークへ取り残された。翌日、韓国にある本社に呼ばれ、「機内での副社長の行動は特に問題なかったよね?」と念を押された。また、乗務は他の搭乗員に、機長が機体を戻したのは副社長の圧力ではなく、チャンジン氏の意見を採用したためとするよう圧力をかけた。機体が遅れて出発した経緯は日本でいう国土交通省に報告する必要があり、大韓航空では嘘の書類が作成された。
嘘の書類が作成されていた頃、ある新聞記者がネットの掲示板でネタ探しをしていた。すると、大韓航空の副社長が機内で激昂していたという投稿を発見。調査の末、記事にした。大韓航空側はチャンジン氏に機体から降りるよう指示したのは副社長と認めたが、理不尽な怒り、言動は認めなかった。チャンジン氏は国土交通部の事情聴取に臨み、報告書に嘘はないと返答する。なお、大韓航空の会長夫人は国土交通部元次官の娘で、大韓航空の元社員が同部に多数在籍していた。会社側は嘘の書類でも押し通せると思っていたが、メディアは連日報道した。機体を私的な感情でUターンさせることは航空法に違反しているとさらに追求。チョ・ヤンホ会長は娘であるチョ・ヒョナ氏を退陣させると表明した。
肩書などを失ったチョ・ヒョナ氏にとって、航空法に違反していたことを認めるわけにはいかず、大韓航空では齟齬のないよう書類を改ざんしていった。韓国10大財閥で韓国のGDPの75%を占めるとされる。大韓航空を傘下に持つ韓進財閥はベトナム戦争の際、アメリカ軍の輸送を一手に引き受け、莫大な利益を生み出した。また、財閥は時の政権と関わるべく、賄賂もおくった。パク・クネ元大統領は約48億円を受け取ったとされる。チャンジン氏は会社を辞めず、財閥と戦うことを決意。隠蔽工作が行われたことをテレビで証言し、韓国の検察が捜査に乗り出した。加えて、メディアはチョ・ヒョナ氏が財閥令嬢といえども容赦なかった。ヒョナ氏には強要罪、業務妨害罪など4つの疑いで、嘘の書類を作成するよう指示した乗務、大韓航空と癒着していた国土交通部職員にも逮捕状が請求された。
2013年4月15日、韓国有数の鉄鋼メーカーの乗務が大韓航空の機体に乗っていた。ラーメンの茹で加減に納得がいかないなど、不平不満を繰り返した。シートベルト着用にも従わず、客室乗務員を負傷させた。アメリカでFBIに引き渡され、乗務は帰国後に会社から解雇された。当時、メディアはラーメン乗務と非難。そして、第2のラーメン乗務だと、チョ・ヒョナ氏はナッツ姫と呼ばれ、日本でも知られる存在となった。
岩井勇気は「ナッツ姫のエピソード0がラーメン乗務だったとは」と驚き、「ビッグコミックあたりでやってそう」と語った。
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チョ・ヒョナ氏の他、財閥ファミリーの様々なことがリークされていく。会長夫人からパワハラを受けた運転手はその時の音声を暴露した。
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柏木悠はChat GPTに「辛口評価して」と指示すると、個性が弱いなどと長文で答えられたという。
元副社長であるチョ・ヒョナ氏の携帯メッセージが検察の資料として公開され、妹が「今回の事件は必ず復讐し、姉の仇をとる」と綴っていた。一方、パク・チャンジン氏は社内でありもしない中傷に悩まされていた。
チャンジン氏は国際線のチーフパーサーから国内線の一般客室乗務員に降格された。だが、会社に残って戦い続け、大韓航空、元副社長に対して損害賠償、降格処分取り消しを求めた。17年12月、チョ・ヒョナ氏に有罪判決、懲役10ヶ月、執行猶予2年が言い渡された。大韓航空は私的な理由で機体を戻させたと行政処分がくだされ、約3億円の罰金が課された。
大韓航空の会長であるチョ・ヤンホ氏は平昌オリンピックの聖火ランナーに抜擢されたが、チョ・ヒョナ氏も帯同していた。さらに、ヒョナ氏は韓進グループホテルの社長にも就任。だが、ヒョナ氏と母親がフィリピン女性を不法雇用していたこと、高級ブランドの家具などを200回以上も密輸していたことが明らかになる。ヒョナ氏の妹もパワハラが判明。姉妹は経営陣から外された。