内閣府がきょう発表した1月から3月のGDPの成長率は、物価の変動を除く「実質」で前の3か月と比べて0.5%減少した。2期ぶりのマイナス成長で、年率に換算すると2.0%のマイナスとなる。認証試験で不正が発覚した問題で一部の自動車メーカーが生産や出荷を停止したことなどから、GDPの半分以上を占める「個人消費」が落ち込んだ。個人消費は4期連続のマイナスで、これはリーマンショックの影響を受けた2009年以来、15年ぶり。また、能登半島地震の影響もGDPを押し下げた。先行きについて専門家は、「今後は賃上げの効果が現れ、物価上昇も落ち着くなど、明るい材料が揃ってくる」とする一方、「歴史的な円安水準がこのまま続くと物価をさらに引き上げ、消費の足を引っ張るリスクもある」と分析している。