松波さんのドル円予想レンジは147.60円~148.40円。松波さんは「植田日銀総裁がマイナス金利解除に踏み込んだ発言をしない限りドル円は狭いレンジ内での推移」などと述べた。注目ポイントは『為替ヘッジコストとドル円』。松波さんは「ドル円とヘッジコスト。4%超えのヘッジコスト局面では総じて円安貴重。現状のヘッジコストは約5.5%もあるので円安貴重は不変という見立て。FFレートが4%になる一方で日本で金融正常化があったとしてもヘッジコスト4%は維持される見込み。日米投資家それぞれの立場から見た場合の日米10年国債利回りとドル円推移。日本の投資家にとってはヘッジ付き米債投資はヘッジコストが響いてリターンはマイナス。ヘッジなしでの米債投資のほうが理にかなう。国内機関投資家にとっては既存のヘッジ外債投資が有効な投資戦略。海外投資家の対日株式投資でもヘッジ戦略が有効。円売りヘッジでの円安を誘発しやすい。早期の利下げの公算は低い一方、日本の金利はマイナス金利解除でも上昇しがたいとみているのでヘッジコストは当面4%維持。アメリカの過去の利下げ開始時点の失業率は平均4.3%を超えてから。失業率は新規失業保険申請者数は約6ヶ月遅れて推移する傾向があるので、3.7%の失業率は当面上昇しにくい。日米投資家の円売りフローが優勢。積極的な円買いは起きず、当面145円程度の円安基調を予想する」などと述べた。