山田さんのきょうのドル円予想レンジは147.25円~148.00円。山田さんは「きょうは大企業の春闘の集中回答、15日に連合による結果の集計が出る。来週の日銀会合が注目されるので148円より上は重たい」などと述べた。注目ポイントは「YCC撤廃は円高要因か」。山田さんは「来週、日本銀行による会合があり、マイナス金利撤廃はほぼ織り込まれている。ここまでの日銀の慎重な姿勢を鑑みるとそこまでタカ派方向に市場の織り込みをもっていく可能性は低い。先週末、時事通信によるYCC撤廃の報道が出て、長期金利が上昇したことでドル円も下げている。こっちのほうが短期的に為替に影響が出る。現在、日銀はYCCと量の政策をとっている。YCCは長期金利の上限のめどが1%に設定されている。量の政策についてはCPIインフレ率の実績値が安定的に2%を超えるまでマネタリーベース拡大方針を継続するとしている。現在、日銀が発行量の半分の国債を買っている状況で買いすぎではないかということになっている。国債買い入れを減らしているが追加的な買入の減額は難しくなっている。現在の買い入れ額が月額6兆円弱。日銀の保有する国債が償還となるペースも月額6兆円となっている。ここから買い入れの減額を進めると日銀が保有する国債が減る。マネタリーベース拡大方針に反することになる。量的引き締めを意味する。日銀がYCCを撤廃して6兆円程度の国債買い入れを継続するのではと報じている。現在と同じ額を買い続けることになるので金利も上がりにくくなる。YCCを残して量の撤廃をしたほうが国債減額が進み金利も上がりやすくなりドル円調整の余地も広がる」などと述べた。