深谷幸司さんのドル円予想レンジは155.70円~156.70円。深谷さんは「きょうもFRB当局者の発言が相次ぐ。ハト派、タカ派どちらのニュアンスが強まるか。基本的には156円台前半中心では」などと述べた。注目ポイントは「日本介入の『冷酒効果』」。深谷さんは「冷酒効果とは後から効くという意味。2022年秋に介入が実施されたが、毎月2兆円を超える貿易赤字による円売りがあった。これを吸収して1兆円程度の赤字にならす効果はあった。今回の介入も同額と推測されているが、貿易収支はほぼトントンまで改善している。アメリカの長期金利の低下、日米金利差の援軍があってドル安円高が進んだ面もあると思う。介入効果が後から顕在化した冷酒効果とみていいのでは。投機筋の円売りはまだ高水準。潜在的な円買い戻しリスクを高めている。ヨーロッパの利下げに米国の利下げが重なれば、年末には少なくとも140円台半ばまで戻す可能性はあるのでは」などと述べた。