北朝鮮のキムジョンウン総書記は軍需企業を視察し、兵器の生産に力を入れる姿勢を強調した。韓国では輸出を念頭に兵器の量産体制を誇示するねらいがあるとの見方も出ている。きょう付けの北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」はキムジョンウン総書記がきのうまでの2日間、新型の兵器を製造する国防工業企業所を視察したと伝えた。紙面には新たに開発した狙撃銃の製造工場でキム総書記がみずから試し撃ちして的の中心に命中させたとする写真が掲載されている。また先週、発射実験を実施した多連装ロケット砲に使う移動式発射台の製造工場にロケット砲が大量に並べられた様子のほか、車両を運転するキム総書記の姿も確認できる。国防工業企業所は北朝鮮で軍需産業を担う第2経済委員会の傘下にあり、キム総書記は「最近国防工業が世界的水準で目覚ましく発展している」と強調した。韓国の通信社、連合ニュースは専門家の話として対外的にはロシアなどへの輸出も念頭に兵器の量産体制を誇示するねらいがあるという見方を伝えている。