中国で長引く不動産不況はまだ底を打っていない。4月の新築住宅価格指数は主要70都市の90%以上で下落した。未完成の物件は中国全土に数多くある。その象徴的な存在が港湾都市・天津でひと際高くそびえ立つ「高銀金融117」。117階建て、高さ597m。2008年に着工し2015年には最頂部まで到達したが資金が枯渇し工事がストップ。「世界一高い未完成のビル」と呼ばれている。物件が売れないことで建設工事が止まるという悪循環が起きている中国。その対策として政府は建設を中断したり売れ残ったりしたマンションを地方政府が買い取るという新たな政策を発表した。