アメリカのバイデン大統領は、NATO首脳会議に出席後フィンランドを訪問し一連のヨーロッパ歴訪を終えた。現職の米大統領がフィンランドを訪問するのはバイデン大統領で6人目となる。今回の訪問は、軍事的中立の方針を転換し4月にNATO加盟してから初の米大統領訪問であることからフィンランドにとって特別な訪問と受け止められている。これまでフィンランドは政治的な中立性を背景に米ロの外交の舞台になってきた。しかし今回のバイデン大統領の訪問はロシア抜きで、対ロシアで結束するための訪問となった。アメリカのウォール・ストリート・ジャーナルはバイデン大統領の訪問は、フィンランドの中立的立場からの転換を固めたと報じている。NATO首脳会議では同じ北欧のスウェーデンの加盟も事実上決まった。ロシアは約1300キロにわたりフィンランドと国境を接するのに加え、西方に位置するバルト海もロシア以外はすべてNATO加盟国に囲まれる形となった。欧米メディアはバルト海はNATOの湖になると大きく伝えている。これに対し、ロシアは対抗する姿勢を強調している。
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