バルト3国には、ロシアに虐げられてきた歴史がある。ナチスドイツがポーランドに侵攻し、第2次世界大戦が始まると、1940年、ソ連は強制的にバルト3国を併合した。併合されたリトアニアでは、厳しい言論弾圧に加え、ロシア語を強制されるなど、約半世紀にわたり抑圧され続けた。1991年、ソ連が崩壊。独立を果たしたリトアニアは、2004年にNATOとEUに加盟した。ウクライナ侵攻が始まると、リトアニアはロシアの次の標的になると危機感を強め、国境警備を強化した。ウクライナ侵攻から3年、リトアニアは先月、ある条約からの脱退を決断した。対人地雷に関する使用や生産などを禁止したオタワ条約は、1990年代に地雷撲滅を訴えていたNGOの声などに、各国政府が動かされ成立した。日本は1997年、当時外務大臣だった小渕恵三氏が条約に署名した。164の国と地域が参加している(2022年12月31日現在)が、ロシアは加盟していない。ウクライナ侵攻でも自らの陣地を守るため、ロシアは大量の地雷を埋めてきた。先月14日、リトアニアはオタワ条約からの脱退を表明した。地雷は国境線に今後敷設するという。
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