両国の外務防衛の閣僚協議、いわゆる「2プラス2」が東京で行われた。協議のテーマとなったのが、自衛隊と米国軍の指揮統制の向上。米国側は、在日米国軍を、インド太平洋軍司令官の指揮下の統合軍司令部として再構成する考えを示した。再構成する組織は、“自衛隊に創設する「統合作戦司令部」の重要なカウンターパートになる”として、両国で作業部会を設置し、緊密に協議していくことで一致。米国としては日米を基軸として抑止力を高め、中国やロシア、北朝鮮に対応していく構え。このほか協議では、防衛装備品の共同開発生産を巡り、地上配備型の迎撃ミサイルPAC3などの生産能力拡大のために共同生産の機会を追求していくことで一致した。また、沖縄の米国軍兵士による性暴力事件を念頭に、事件事故に関する情報共有のため継続的に調整していく重要性を強調した。2+2のあと、同じ4人の閣僚が出席したのが、米国の核戦力などで日本を守る「拡大抑止」に関する日米の初めての閣僚会合。協議では、日本周辺の安全保障環境を巡り意見を交わしたうえで、日米同盟による抑止態勢を強化していく必要性を確認した。日米の閣僚は先ほど、共同で記者会見を開いた。今後は同盟関係に隙間を生じさせないことが重要になるという。今回は拡大抑止に関する会合も開かれた。日本周辺での核の脅威が増していることへの危機感の現れだという。アメリカの核の傘が機能していることを示したかったという。野党からは被爆者などの思いを踏みにじるものだという声も出ている。