IgAも人間と同じように記憶力が悪くなるという。免疫は免疫記憶という機能を持っているが、加齢とともに物覚えの悪いIgAが増えてしまうという。すると病原体への反応が鈍り感染症にかかりやすくなるという。そこでカギを握るのがパイエル板。パイエル板とは小腸の壁にあり、IgAを産生する免疫細胞が多く集まる免疫器官。役割は、腸にある免疫の学校みたいな場所で、病原体などをパイエル板の免疫細胞達に触れさせ人体にとって敵の特徴を学習させるという。パイエル板で作られたIgAは血液に乗って全身に巡り、やがて唾液とともに粘膜免疫として働く。ところが、パイエル板に元気がなくなると小さくなり、IgAを作る免疫細胞が減少し若いIgAが生まれにくくなる。