和歌山県美浜町。地質学者・廣野准教授は、太古の地震の痕跡を見つけた。8500万年前の地震の断層面で、次の南海トラフ地震がどれだけ巨大化するかを知るカギだという。地震を引き起こしたのは海底のプレート境界。シミュレーションによると、プレートのずれは最大50mに達するという。巨大地震の発生を予測できないか、科学者たちは研究に挑んできた。海洋研究開発機構の堀センター長は、スーパーコンピューターで地震のシミュレーションに取り組んでいる。注目したのはスロースリップという現象。南海トラフのシミュレーションで、前ぶれとしてスロースリップが起きるパターンが見つかった。