阪神淡路大震災からあさってで30年。西宮市消防局に発災当時の活動を記録したネガフィルムが保管されていることがわかった。1995年1月17日午前5時46分、最大震度7の揺れが兵庫県を中心に関西地方を襲った。死亡6434人が犠牲となった阪神・淡路大震災。西宮市でも1146人が亡くなった。消防隊員が撮影した53本のネガフィルム。全てを現像すると写真は1363枚に上る。発災直後の消防局内。ビルの倒壊現場で生き埋めの人を捜す消防隊員。一人でも多くの命を救おうと懸命に救助活動を行う姿が記録されていた。撮影した隊員はのちに「事後検証のためにも記録は重要」としながらも「胸が詰まりシャッターを切れない現場もあった」と当時の葛藤を語っている。こうした経験を語り継ぐ活動が続けられている。昨日西宮市消防局で行われていた研修の様子を紹介。発災当時在籍の職員が全体の約12%にまで減少しているため、震災を知らない世代への研修を定期的に実施している。西宮市消防局は今後も活動記録を活用し、発生が予想される南海トラフ地震などに備え、市民や職員らに啓発をしていきたいとしている。