束の間のオフシーズン、関智晴氏は南魚沼市のゲレンデで家族とともにスノーボードを楽しみ、父の博之氏に今年の稲作に関するアイデアを披瀝した。作付する田んぼの面積は東京ドーム4つほどの広さにのぼる。関氏の肥料づくりでは複数の有機原料をブレンドし、1年発酵させることで稲の養分となるアミノ酸を増やしていく。苗には自家採種したコシヒカリを使っていて、苗箱には一般的な量の半分くらいしか敷かない。これにより、苗1本ずつが太くなり、異常気象にも耐えうる。そのためには苗箱を多く作る必要があり、作業量は自ずと増えるが、手間暇を惜しまない。夜10時、関氏は田んぼへ車を走らせ、朝の厳寒を軽減するべく、苗の周囲に10℃以上の水をためた。関氏曰く、稲に良いと思うことは何でもやるという。