女性の戦争被害について研究している佐藤文香さんは、人道目的のための手術、人類愛という医師の言葉、子どもは子どもで産みたかったという女性の声にギャップがある、国は被害者のためだとして混血児の誕生を防止したかった、背景には敵国の男性の子どもを産んだとしても不幸になるという考えがあった、と話した。旧優生保護法で中絶手術の問題でも不幸になるに決まっているという決めつけがあった。厚生労働省に中絶手術の概要・女性の同意の有無について質問したところ、相当の時間が経過しており資料の所在もい含め確認されていないため回答が難しいとのこと。戦時の性暴力は世界中で繰り返されている。女性が性暴力から保護されるべきと初めて明記されたのは1949年のジュネーブ条約。90年代になり、国際刑事裁判所などができたことで戦争犯罪・人道に対する罪の対象として裁かれるようになった。佐藤文香さんは私たちが立ち返るべきは、戦時でも平時でも加害者が見方でも敵でも、被害者が女性でも男性でも意思に反して行われる暴力は性暴力だと話した。