戦没者の遺骨をできるだけ遺族のもとに返そうと、DNA鑑定での身元の特定を見据えて保管している。遺骨収集を所管する厚生労働省は昨年度、糸満市摩文仁の平和記念公園内に遺骨を一時的に安置する施設を新たに建設し、先月から運用が始まった。公園内には約960人分の遺骨が一時的に安置される施設があるが、収容能力を超えるほどになったことから増設したという。遺骨はDNA鑑定やデータベースとの照合で身元が判明すれば遺族の元に返すことになっている。返された遺骨はこの15年間で7人分と、身元特定に時間がかかっていて、新施設もいずれ収容能力を超える見込み。県の保護・援護課は「遺骨の身元特定のためにも遺族にDNA情報登録をお願いしたい」と話している。