キオクシアホールディングスは、フラッシュメモリーの世界的な市況の悪化を受け、1年間の最終的な利益が2年連続で赤字となるなど事業の立て直しが課題となっている。会社は今月返済の期限を迎えるおよそ5400億円の借入金について、3メガバンクなど銀行団との間で期限の延長で合意した。さらに、2100億円の新たな融資枠も設けられ、銀行団が当面の支援を事実上示した形。会社では生産の拡大に向けた設備投資を巡る競争で海外メーカーから後れを取っていて、今回の銀行団との合意について、会社は経営の安定化を図ることで、市場動向に合わせた設備投資を機動的に進めるなどとしている。その一方で、2020年に一度断念した上場も目指すことにしていて、今後の会社の成長性をどこまで示せるかが焦点となっている。