現在中国はGDPの成長予測が下方修正されるなど失速しているとの見方が広まっている。要因はゼロコロナ政策や不動産不況などと考えられているが、池上彰が注目するのは先富論から共同富裕へと変わったこと。中国では社会主義国ながら先に儲けられるものから儲けてもよいという先富論に舵をきって経済成長を遂げていたが、多くの国民から経済格差について不満の声が出るようにもなった。そこで習近平政権では共同富裕の考え方に方針転換し、大企業に協力金支出を迫るなど富裕層のSNS発信を禁止するなど極端な格差隠蔽政策を行った結果富裕層が海外に移住する事態に発展し、経済が大混乱に陥った。また中国に進出していた外国企業もスパイ容疑による検挙リスクなどから撤退する動きも出て、経済にますます悪影響を及ぼしている。