戦後80年を迎えているが、ユダヤ人が虐殺され人類史上最悪の犯罪とされるホロコーストを巡っては、加害国であるドイツでも難しい局面を迎えている。ドイツ・ベルリン郊外のヴァンゼー会議記念館では学生がナチスドイツによる虐殺について学んでいたが、撮影が禁じられる中ユダヤ人が殺害される直前の写真が残されている。ドイツでは加害国として過去を繰り返さないためにとの思いから続けられてきたものの、パレスチナ自治区でのイスラエル軍による攻撃はユダヤ人を加害者とする視点を浮上させてしまっている。教師はドイツ人の生徒は責任はあると話しているが、ドイツ人ではない移民の生徒はホロコーストを自分の歴史のように感じてくれないと話して理解させることの難しさを話している。移民系の学生も生き延びたユダヤ人がかつての家の物が売却されてしまっていたことなどを学び、「ホロコースト自体への責任はないが繰り返さない責任はあると思います」と話す様子を見せていた。