財務省が発表した国際収支統計によると、去年1年間の日本の計上収支は29兆2615億円の黒字で、比較ができる1985年以降では黒字幅が過去最大となった。このうち貿易による稼ぎを示す貿易収支は、輸入する原油の価格が引き続き上昇した一方、半導体製造装置や自動車の輸出が増えたことなどから去年より赤字幅が縮小し、3兆8990億円の赤字となった。日本企業が海外の子会社から受け取った配当や利子などの稼ぎを示す第一次所得収支は、過去最大となる40兆2072億円の黒字だった。円安によって海外からの配当などの利益が押し上げられたほか、日本企業が高い成長が期待できる海外への投資を活発化させていることがうかがえる。