IMFは4月に発表した最新の世界経済見通しの中で今年の世界経済の成長率を+2.8%と予想した。関税の動向や中東情勢の悪化など4月以降も先行きの不透明感が強まる中、世界経済の現状をどうみているのか。ゲオルギエバ専務理事は「貿易摩擦が世界経済の成長を抑制している4月には予測を0.5ポイント下方修正した」「世界経済のリスクは明らかに下振れ方向にある」「現時点では景気後退を予測していない」と述べた。一方、世界的に懸念されているのが各国財政の持続性。財政赤字が拡大する日本の状況について、「日本では常に新たな衝撃が起こりうる」「災害が多い国であるため強固な財政の緩衝材を持つことが一層重要」と述べた。