各国はプラスチックによる環境汚染を防ぐため、法的拘束力のある国際条約をことし中に取りまとめることを国連で決議し、先月から韓国・プサンで始まった最後の政府間交渉委員会で条文案の合意を目指している。焦点となっているプラスチックの生産量の規制などを巡り意見の対立が続く中、きょう午後、議長から新たな条文の素案が示された。素案では生産量の規制について世界的な削減目標を設け各国が目標達成のために取った対応やデータを報告するという案とプラスチックの原料となる石油の産出国などが規制に強く反対していることを踏まえ、条約に盛り込まないという案の対照的な2つの選択肢が示されたままで、多くの表現が保留とされ定まっていない。午後7時半から始まることになっていた最後の全体会合は予定が遅れてまだ始まっておらず、交渉関係者によると大きな意見の隔たりが残る中、今回の交渉での合意を見送ることも検討されているということで先行きが見通せない状況になっている。
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