- 出演者
- 辻浩平 藤重博貴 酒井美帆
オープニング映像とともにキャスターらが挨拶。
今日のニュースラインナップを紹介した。
きのう日本時間午前9時半過ぎ、中国・習主席、ロシア・プーチン大統領、北朝鮮・金正恩総書記が並んで歩く。日本との戦争に勝利80年の記念日の軍事パレードで、習国家主席は「人類は平和か戦争、対話か対抗の選択に再び直面している」「各国の人民と手を携えて人類の運命共同体を構築していく」と述べたうえで、“世界一流の軍隊の建設を加速させ国家の主権と統一、領土の一体性を断固として守らなければならない”と軍備の増強の姿勢を示した。習主席は1万人以上の兵士を激励、最新の兵器も披露された。巨浪3は核弾頭搭載可能で中国周辺の海域から米国本土を狙えるとしている。極超音速兵器や新型無人兵器も登場した。軍事技術の高さをアピールした。笹川平和財団・小原上席フェローは「(中国は)アメリカと対等な力を持っていることを示したい」、台湾への圧力も指摘した。
北京から中継。中国の影響力を誇示して、自ら有利な国際秩序の構築への意欲がにじみ出る外交的な場だった。習主席は“平和的発展の道を堅持する”と強調したが、ウクライナ侵攻をつづけるプーチン大統領とそれを支援する金総書記と並んで歩いた姿は強いメッセージ性があった。中国の先に見ているのはアメリカへの対抗がある。
盧溝橋事件にあわせて北京にある抗日戦争記念館では大規模な式典が行われた。日本との戦争に関する展示がリニューアルされた。旧日本軍と戦った国民党の記述は少なく、中国共産党が果たしたとする役割を強調されていた。中国人民抗日戦争紀念館・頼生亮副館長は「抗日戦争で中国共産党が果たした中核的役割を全面的に展示している」と述べた。外国メディアにも積極的にアピールし、柳条湖事件をテーマにした九・一八歴史博物館の取材の機会が設けられた。愛国主義教育の拠点で多くの家族連れが訪れていた。中国の抗日戦争の起点は1937年に始まった日中戦争ではなく、柳条湖事件がおきた1931年と位置づけ、14年の抗戦としている。展示は中国共産党の歴史観にそって写真やパネルが紹介されていた。92歳中国人男性元軍人のインタビューの紹介。映画「南京写真館」なども相次いで公開されている。映画「南京写真館」傳若清プロデューサーは「中華民族の決起と不屈の精神を呼び覚ます必要がある」と話す。政府主導のキャンペーンに対する市民の反応は様々だ。中国社会科学院日本研究所・楊伯江所長は「中華民族の団結力を強化」と話した。
北京からの中継。反日感情の高まりは、冷静に受け止めている人も多いが、ネットでの日本に攻撃的な書き込みもある。去年中国では深圳で日本人学校の生徒が襲われて亡くなる事件が起き、今年7月蘇州で日本人が襲われる事件が起きている。日本大使館はこの夏は反日感情の高まりに注意するよう呼びかけている。七三一部隊を題材にした映画の公開も予定されている。中国はアメリカの対立の長期化のため日本との関係はできるだけ安定させたいと考えている。日本との戦争の歴史は中国共産党の統治の正当性を示す柱になっていて、外交政策とは異なる国内的要因から大々的キャンペーンが展開されている。
台湾・頼清徳総統はきょうSNSに「台湾は武器をもって平和を記念することはない」と中国をけん制、トランプ大統領はSNSで「習主席と中国の素晴らしい人々が偉大で忘れがたい祝賀の日を迎えることを願います。あなたがアメリカに対抗するために共謀するウラジーミル・プーチンとキム・ジョンウンにどうかよろしくお伝え下さい」と投稿した。
画面のQRコードで皆さんの声を募集している。欧米主導ではない新たな世界秩序を広めようとする中国の動きをどのように見たが、国際ニュースに対する疑問や意見をお待ちしている。
パレスチナのガザ地区最大都市・ガザ市の制圧に向け、イスラエル軍は予備役を招集するなど準備を本格化させている。支援物資の搬入制限も続く中、住民たちは命の危機にさらされながら退避することを余儀なくされている。国連は先月“ガザ市やその周辺で食料不足が深刻化し「飢きん」が発生した”と発表している。ザミール参謀総長は、イスラム組織ハマスを壊滅させるまで戦闘を続ける姿勢を強調した。イスラエル軍はガザ地区の住民に向け“ガザ地区南部のマワシと呼ばれる地域で医療・飲料水・食料などが提供されている”として、ガザ市などから退避するよう呼びかけた。しかし現地メディアによると“マワシではイスラエル軍の無人機による攻撃が行われ、子ども7人を含む9人が死亡した”。マワシではこれまでもイスラエル軍の攻撃で犠牲者が相次いでいる。
ガザ地区への攻撃を手を緩めないイスラエル。イスラエルのネタニヤフ政権で閣僚を務めるニル・バルカト経済産業相とのインタビューを伝える。バルカト氏はエルサレム市長を務めた経験もある与党リクードの主要人物。国連は先月“ガザ地区で食料不足の程度が最も深刻な「飢きん」が発生している”と発表。バルカト氏は「食料が市民に届いていないならそれはハマスの責任だ。ハマスが食料を盗んでいる」と述べた。ガザで飢きんが起きているという発表については、「100%反対、それはフェイクニュースだ」と反論し、「ハマスが市民を気にかけ降伏し人質を返せば、すべては終わる」と主張した。ガザ地区ではこれまでに多くの死者が出ている。市民の犠牲についてバルカト氏は「テロリストを倒そうとする際、彼らが市民の中に隠れると残念ながら巻き添えが発生する」と正当化した。イスラエル軍は最大都市・ガザ市の制圧に向けて、準備を本格化させている。長期的な戦略についてバルカト氏は「ガザがドバイのようになるのを手助けしたい」と話し、「邪悪なガザのハマスを我々は絶対の権力の座に戻さない、彼らを降伏させる」と強調した。
ハワイの真珠湾で第二次世界大戦の終結から80年となる記念式典が開かれている。式典には、各国の関係者などおよそ1000人が出席。降伏文書に署名した当時の重光葵大臣の孫の進さんも参加した。アメリカのインド太平洋軍のパパロ司令官は演説で、日米同盟が強固であることの重要性を強調。このあと出席者たちは、戦争で亡くなった兵士たちを悼むとともに平和を願って黙とうを捧げた。
アメリカ・ペンシルベニア州にある遊園地で、モノレールの線路を歩く幼い男の子。当時のモノレールは運行していなかったが、両親とはぐれ、封鎖された乗り場から線路に迷い込んだよう。突如1人の男性が売店の屋根をよじ登り線路へ、無事少年を保護した。
夏休みの家族連れで賑わう中国上海の博物館で、マナーの問題が出ている。「手を触れないように」との注意書きがあってもかまわず触れ、子どもたちは柵を乗り越えやりたい放題。ある博物館が反省コーナーを設けた。壊された作品をそのまま展示し、壊す様子の映像も流している。
南オーストラリア州に集まったのはニュージーランドの先住民族マオリの人々。伝統の踊りハカを踊り、130年ぶりの文化財の返還を祝っていた。博物館から返されるのは、木とアワビの貝殻で作られた巨大な彫刻。1870年代、集会場に飾るためマオリの長が60の彫刻を発注したが、その後世界中に散らばってしまったうちの2つ。ニュージーランド国外から返還されるのは、今回が初めて。
NBAアメリカプロバスケットボールのスター選手だったコービー・ブライアントとマイケル・ジョーダン。2人のサインが入った世界に1枚というトレーディングカードが、19億円余りで落札された。スポーツカードとしては過去最高額。
アフガニスタン東部で発生した地震。被害が大きかった山岳地帯を空から撮影した動画では、複数の人の姿が見える。家々の屋根や壁は大きく壊れ、辺りに散らばっている。イスラム主義勢力タリバンの暫定政権は、東部クナール州でこれまでに1457人が死亡、3394人がけがをしたとしている。アフガニスタンの人道支援を担当する国連の人道調整官は“今も多くの人たちが倒壊した住宅の中に閉じ込めれらている”との認識を示している。生存率が急激に下がるとされる地震発生から72時間が近づく中、懸命な救助活動が続いている。山岳地帯は土砂崩れによって多くの道路が寸断されているほか、被災した地域ではマグニチュード5程度の地震が繰り返し起きている。テントや食料、医療物資などが不足しており、診療所を運営する男性は「国際社会にはこの困難な時に協力をお願いしたい」と呼びかけた。
アフリカで最も多く難民を受け入れているウガンダ。その数は170万人以上で、多くが隣国の南スーダンとコンゴ民主共和国からの人々。いま最も多く難民が暮らす地域であるビジネスが関心を集めている。廃棄された電化製品の部品を活用して、太陽光ランタンやラジオなどの修理サービスを低価格で提供するというもの。運営の中心を担っているのは難民たち。副会長を務めるレミ・ジャクソンさんは、南スーダンからの難民。団体は、修理だけでなく廃棄された電池の再利用も進めている。現在、難民と地元の人たちあわせておよそ30人が働いている。
日本国内でも難民によるビジネスに注目する動きが出ている。先月大阪で開かれたのは、難民を受け入れる地域でのビジネスアイデアを競うコンテスト。対象となった地域は、エチオピア、ウガンダ、ザンビアの3か国。入賞すれば、JICAから現地視察や関係者の紹介などのサポートが受けられる。再生可能エネルギーや通信などに関するビジネス4件が選ばれた。このうちの1つは、千葉県の企業が提案した太陽光パネルでの発電と農業を同時に行うソーラーシェアリングだった。この企業は、千葉県の耕作放棄地で電力と大豆などの農作物を生産している。こうしたビジネスモデルをエチオピアの難民が暮らす地域に持ち込み、難民たちと一緒に進めていきたい考え。まずは、難民たちの暮らしを支える家庭菜園や電力の供給から始めるとしている。将来的には、農作物の加工品や電力の販売へと拡大し、地域経済にも貢献したい考え。
中国を訪問している北朝鮮の金正恩総書記はロシアのプーチン大統領と会談。会談の冒頭、プーチン大統領は北朝鮮の兵士がウクライナ軍との戦闘に参加したことについて言及。これに対し金総書記は、ロシアへの支援を継続する考えを示した。
ロシアでは第2次世界大戦の終結の日とするきょう、極東の各地で記念の式典が開かれた。式典は極東のサハリンや北方領土、ハバロフスクで開かれた。ハバロフスク地方のデメシン知事は演説で、第2次世界大戦での旧ソビエト軍の役割を強調した。軍事パレードには兵士など約2700人が参加。ロシアとしては軍事パレードを行った中国と歩調を合わせ、連携を強調するとともに、戦勝国としての立場を誇示するねらいがあるとみられる。