- 出演者
- 辻浩平 藤重博貴 酒井美帆
オープニング映像が流れ、出演者が挨拶をした。
タイの憲法裁判所は、ペートンタン首相が憲法で定められた倫理規定に反したとして解職を命じた。今後議会で新たな首相が選出されることになるが、政治の混乱が収束に向かうのか不透明な状況。
タイ・バンコクから中継でレポート。首相府前にはペートンタン氏の退陣を求めていた市民グループが集まり、裁判所の判断を歓迎している。今回の事態の発端は、ペートンタン氏がカンボジアとの国境問題についてフン・セン上院議長との非公式の電話会談でカンボジア側におもねるような発言をしたことだった。こうした発言について、裁判所は「国益を無視した行為だ」と指摘。先月下旬に両国の間で武力衝突が激化し、タイ国内でも民間人など30人以上が犠牲になった。ペートンタン氏の責任を問う声が強まっていたことも、厳しい判断がくだされた背景にあるとみられる。ペートンタン氏は会見を開き、「憲法裁判所の判断を受け入れる。すべての国民が力を合わせ、政治的安定と力強さを取り戻さなくてはならない」などと語った。
今回の首相解職をめぐる動きの背景には、長年にわたるペートンタン氏の父親のタクシン元首相派と軍に近い保守派との権力争いがある。おととしの総選挙の後、双方の勢力が手を結び連立政権が樹立され、タクシン氏に近いセター氏が首相に選出された。しかし閣僚人事をめぐり保守派の影響力が強い憲法裁判所から解職を命じられ、セター氏は失職。その後タクシン氏の娘・ペートンタン首相の政権が発足したが、保守派によるタクシン派への牽制は続き1年で失職に追い込まれる事態となった。こうした保守派の影響力が強い憲法裁判所の動きは「司法クーデター」とも呼ばれている。
タイ・バンコクから中継でレポート。今後はタクシン派と保守派による対立がさらに深まり、混乱が続くとみられている。近く議会下院で新しい首相を指名するための投票が行われる予定だが、ペートンタン氏が率いてきた「タイ貢献党」などタクシン派はすでに新しい首相候補を決めている。一方で保守派の一部でつくる政党は別の候補の擁立も模索しており、激しい争いが水面下で行われているものとみられる。タイには多くの日本企業が進出しており、1年で2度にわたって首相が裁判所によって解職されたうえカンボジアとの緊張状態も依然として続いていることから、現地ではビジネスへの影響を懸念する声も聞かれる。
英仏独の3か国はイランに対し米国との核協議を再開するよう求め、今月末までに外交的解決の意思を示さなかった場合、国連の制裁を再開させる措置「スナップバック」を発動させると警告して協議を続けてきた。そして28日、3か国は「協議が不調に終わった」として「イランが2015年の『核合意』に違反したと国連安保理に通知して制裁を再開させる手続きを始めた」と明らかにした。制裁が再開された場合、イランはウラン濃縮活動の停止を求められる他、金融や武器の取り引きなどが制限されることになる。これに対しイラン外務省は声明で「違法な通知を断固拒否し最も強い言葉で非難する」と反発。3か国に対応の見直しを求めたことを明らかにした。こうした中でロシアと中国は安保理に対し、イランへの制裁再開の回避に向けた半年間の交渉期間を設ける決議案の草案を提出した。今後安保理で30日以内に制裁回避の決議が採択されなければ、国連の制裁がイランに再び科されることになる。
きょうは世界の格差について。アフリカ・ガーナでの金の違法採掘について「世界情勢の不安定さが及ぼすひずみがどこに向かっているか理解できた」、「現状に失望した」、「テクノロジーの進歩のために地球環境を破壊し続けている」などの声が寄せられた。リポートでは安全資産として価格が高騰する金について取り上げた。ガーナでは違法採掘が進み河川が大規模に汚染されカカオ農園の伐採が進んでいた。辻は「世界のひずみと格差を目の当たりにした」などとコメントした。アフリカ産出の金の60%程度がドバイに向かうとも言われている。世界の国どうしの格差は長期で見ると改善している。中国やインドといった大きな人口を抱える国が経済発展し全体を底上げしている。国連がことし発表した報告書では“国内で所得格差が拡大している国に住む人は世界の人口の3分の2”と指摘している。世界の格差(UNU-WIDER)ではアフリカ南部の格差が大きい。ガーナはカカオの世界有数の産地だが、カカオ委員会の話ではカカオ農家の多くがチョコレートを食べたことがないという。ガーナ産のチョコレートを紹介。現地のスーパーでも売り場に並ぶチョコレートの多くはヨーロッパ産だった。
インドで始まった伝統の「ガネーシャ祭り」。象の頭と人間の体を持つヒンドゥー教の神様「ガネーシャ」に、厄除けを祈願する。ムンバイの菓子店では、ガネーシャの好物とされる伝統の菓子「モーダカ」を買い求める人で大賑わい。祭りは10日以上をかけ、インド各地で盛大に行われる。
スペイン東部のブニョールで恒例の「トマト祭り」が開催された。トマト120トンを世界中から集まった約2万人が約1時間にわたって投げ合った。
フランスでは暑さの影響でアイスの人気が高まっている。売上は去年より14%以上増加している。アイスの工場には注文が殺到し、ある工場では通常より5時間長く稼働して1日に7万個以上のアイスを製造している。
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戦後80年、太平洋戦争における遺骨収集について。厚生労働省によると海外で犠牲となった人は約240万人。これまで日本政府などによる遺骨の調査が行われてきたが約112万人分の遺骨が未収容だという。太平洋戦争で多くの犠牲を出したのは南太平洋の島々での戦闘。ニューギニア島では多くの日本兵が戦闘だけでなく飢えや病で命を落とした。インドネシア側ではいまだ約2万人分の遺骨が見つかっていない。
ニューギニア島西部、インドネシアのワクデ島で先月末から3日間にわたり日本政府など遺骨収集のための調査が行われた。太平洋戦争中、米軍との戦闘で約600人の日本兵のほとんどが命を落とした。秀平さんは長年調査に参加してきた。強い思いの元となっているのは戦地でなくなった父の存在だった。岡山県笠岡市にある秀平さんの自宅には父の遺影が飾ってあった。父は赤痢・かっけを患い野戦病院で亡くなったと聞かされた。しかし埋葬の場所はわからず遺骨も見つかっていない。秀平さんはほかの日本兵の遺骨も探したいと考え、30年ほど前から政府の調査に参加するようになった。今回の調査では遺骨の目撃情報が寄せられた場所に向かった。これまでにワクデ島で見つかった日本兵の遺骨はわずか16人分。この日は銃弾・砲弾の破片、旧日本軍軍服のボタン可能性があるものや、旧日本軍の靴底の金属片が見つかった。2日間で2人分の遺骨が収集できた。いずれも成人男性で日本人の可能性が高いことが分かった。ワクデ島の調査が終わった翌日、別の場所で手がかりを探し続ける秀平さんの姿があった。秀平さんは「私たち遺児にとってはまだ終戦なんです。戦後じゃないんです」などと述べた。
ジャカルタ支局の吉元支局長に話を聞く。遺骨収集事業について視聴者から「国や個人が代々引き継いできた『バトン』のようなものだと思う」などのコメントが寄せられた。吉元支局長は「戦争で多くの人が犠牲になったという現実をこれまでで最も強く肌で感じた」、調査の課題について「遺骨が眠っている場所を特定するのが年々難しくなっている」などと述べた。日本政府は遺骨収集を“国の責務”と位置づけ2029年度までを事業の集中実施期間と定めて対策に取り組んでいる。この5年間に日本人の可能性が高いとして遺骨の一部が日本に送られたのは100人~200人分程度。パプァ遺骨収集派遣団・松本団長は「だんだん戦争が風化することもあるので若い人たちにぜひ参加してもらえたらと個人的には思う」と述べた。
破壊された建物の前に座り込む人。ミサイル攻撃を受けた場所で本を拾う男性。繊細なタッチで描かれ水彩絵の具で色づけされた戦時下の人々の姿であった。描いたのはロンドン在住のイラストレーターであるジョージ・バトラーさんでありジャーナリストでもある。これまで世界各地の紛争地域を歩き、独自の目線で見たままを描き続けてきた。活動のきっかけは約20年前の学生時代、軍に在籍するおじに同行しアフガニスタンに滞在して兵士の姿などを描いたことだった。絵を描くバトラーさんの前で意外にもリラックスした姿を見せる兵士たち。”報道カメラが向けられない日常も戦争の一部”だと気付いたという。活動の場はシリアやイラクへと広がり、やがてウクライナへ。思いを強くしたのが戦時下で暮らす人たちの声に耳を傾けることの大切さである。絵を描いていると周りの人から話しかけられることがあったという。自らの胸の内をあからさまに語り始める人々。バトラーさんは現場で絵を描く自分だからこそ、人々の本音を聞き出し戦争の姿を記録できるのではと考えたという。バトラーさんが描いた市民の絵や証言を集めた本は今年日本でも発売。家族を失った人たちや頭に銃弾を受けた少年など、4歳から99歳までの市民が取りあげられている。ハルキウ州の前線近くで出会った兵士とのエピソードも記録されている。バトラーさんには忘れられない瞬間があり、兵士が突然軍服の肩章を剥ぎ取り手渡してきたという。ロシアによるウクライナへの軍事侵攻から3年半、市民の犠牲は増え続けている。バトラーさんは世界各地で絶えない紛争の実像を記録していきたいと考えていた。
午後6時ごろ、首相官邸に入ったインドのモディ首相。両首脳はおよそ1時間半、首脳会談を行った。会談では半導体や重要鉱物などの協力強化へ「経済安全保障イニシアチブ」という新たな枠組みの創設で合意。安全保障分野では「共同宣言」を改定し、防衛協力の具体策を盛り込むことを確認した。経済分野ではインドに対し、今後10年を念頭に10兆円の民間投資を行う新たな目標を設定したほか、今後5年間に双方向で50万人以上の交流を目指すことで一致。そして会談の成果としての共同声明や環境・医療・地方自治体の交流などの分野で今後10年の具体的な方向性を示す共同ビジョンなど11の成果文書をとりまとめた。
アメリカ政府の公衆衛生政策に携わってきたスーザン・モナレズ氏は先月31日、ケネディ厚生長官から“非の打ちどころのない専門家”だとしてCDCの所長に任命されたが27日、わずか1か月足らずでトランプ大統領に解任された。解任についてホワイトハウスのレビット報道官は「彼女は“アメリカを再び健康にする”という大統領の方針に歩調をあわせていなかった」と説明。一方、解任を巡ってモナレズ氏の弁護団は「政治より公衆衛生を優先し、非科学的で無謀な指示を追認しなかったことを理由に標的にされた」とコメントし政権の対応を批判している。
平和維持活動を担う国連レバノン暫定軍は1978年から活動を続け、これまで毎年任期を更新されてきた。しかし、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの動きを見過ごしているなどとイスラエルが批判を強める中、アメリカが延長に難色を示していた。こうした中、国連安保理では28日、来年12月末まで任務を延長するものの、そこで活動を終え、その後1年以内に部隊を撤退させるという決議が全会一致で採択された。レバノン南部ではヒズボラの勢力が強いほかイスラエル軍は停戦発効後も駐留を続けていて国連の監視が行き届かなくなることで「治安の空白」を生みかねず、地域情勢への影響が懸念されている。
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