長野県塩尻市に試験農場を持つ、タキイ種苗株式会社。日本でトップクラスの売上を誇る老舗の種苗メーカー。レタスの研究チームは、農場長の石田さんを中心に暑さに強い新品種の開発に取り組んでいる。石田さんが案内してくれたハウスにあったのは、新品種開発のカギとなる植物「レタスの野生種」。地中海沿岸から西アジアにかけて分布するレタスの野生種、野生種と現在のレタスをかけ合わせることで新たな品種が生まれることがあるという。試験農場では様々な可能性を試している。新品種を生み出すには狙った特徴を持つ個体を選び出し、その性質を安定させるまで何度も交配と選抜を繰り返す。こうして去年誕生したのが「ヒートガイ」開発に10年かかった。暑い環境下でも玉を作る確率が高く、病気にも強い品種。
