フランスを訪問中の岸田総理大臣はマクロン大統領とも個別に会談し、安全保障分野での連携強化に向けて意見を交わした。中国の軍事的台頭を踏まえ自衛隊とフランス軍の相互往来と共同訓練をスムーズに行うためのRAA(円滑化協定)の締結に向けて交渉を始める方針を確認したとみられる。今回、手土産としてフランスでも人気の高い漫画「ドラゴンボール」の切子グラスを用意。また、別で会談したアタル首相に贈ったのも「ドラゴンボール」の人気キャラクターをモデルにしたこけし。また岸田総理はOECD(経済協力開発機構)の閣僚理事会でAI・人工知能をめぐる国際的なルール作りを主導していく考えを明らかにした。日本が議長国を務めるOECDの閣僚理事会では岸田総理は「OECDが世界経済を主導するための貢献を果たす」とコメント。さらに、生成AIをテーマにしたイベントではAIの有用性に触れ国際的な課題の解決に対しても大きく貢献する可能性を強調した一方で、偽情報の拡散などといった課題の解決に向けたルール作りを議論する国際的な枠組みの立ち上げを表明し各国に賛同を呼びかけた。岸田総理としては新しい技術分野である生成AIの国際的なルール作りで主導権を握ることで国際社会に対する日本の存在感を示したい考え。G7サミット=主要7か国首脳会議で生成AIの活用や規制に向けた国際的なルール作りを目指す広島AIプロセスを提唱しその後、G7による世界で初めての包括的なルールがまとまった。この成果をG7だけでなく、OECD加盟国を含む国々に浸透させさらに大きな枠組みへと発展させたい考え。