気象庁は、今年の夏の天候について、気温が平年により高く、降水量は平年並みか多いと予想している。また、去年の春から続いているエルニーニョ現象が終息に向かい、ラニーニャ現象が発生する可能性が高まっているという。ラニーニャ現象は南米ペルー沖の海面水温が平年より低いことで、日本は猛暑になる傾向がある。対して、エルニーニョ現象は南米ペルー沖の海面水温が平年より高いことで、日本は冷夏になる傾向がある。また、今年の梅雨は猛暑と大雨が隣り合わせになると予想されている。去年7月、九州で梅雨前線が活発化し、福岡県・大分県に特別大雨警報が発表された。また、福岡・久留米市では町一体が冠水し、山間の集落では土石流が発生した。天達さんは「2000年以降エルニーニョ現象は何度も起きていますが、冷夏だったのは2003年の一度のみでした。2000年以降地球の温度が上がって、エルニーニョが効かなくなっているんですよね。むしろ、エルニーニョは冷夏より雨が多くなる天候不順になりやすいです。そして、今年は夏が観測史上1番長くなりそうです」などと話した。第一生命経済研究所の永濱利廣氏によると、ラニーニャ現象により、水不足が解消し輸入食材の値上げが抑制されるほか、イワシ・サバなどが豊漁となり安くなるメリットが予想されるという。一方で、電気・ガス・水道の利用増加で負担が増加するという。