長い時を経て誕生した盆栽文化。その魅力を世界へ広める役割を担ってきた今年100周年を迎えた盆栽村。村の始まりに関わる盆栽がある。蝦夷松を使ったもので、寄せ植えといって木を浅い鉢の上に寄せ植え一つの景色を作り出す作品。蝦夷松の盆栽は、昭和初期に東京をはじめ全国でブームとなり、生産拠点として名を知らしめたのが盆栽村だった。盆栽村の人たちは国後島まで出かけていって、苗木を買い付けてそれを盆栽に仕立てていったという。盆栽村は蝦夷松の培養に成功した村でもあったので、一時は蝦夷松の村と呼ばれるほどだった。盆栽村誕生のきっかけは、大正時代に甚大な被害を出した関東大震災。元々盆栽村の盆栽園たちは東京の駒込や千駄木などから移り住んできた。
住所: 埼玉県さいたま市北区盆栽町