ルーマニアではロシアの介入が指摘され無効となった大統領選挙がやり直しで行われ、極右・シミオン党首とブカレストのダン市長の決選投票が18日に行われる。シミオン党首はEUに懐疑的でロシアの介入を受けたとされる極右派とも関係が深いが、わずかに優勢と見られる。住民のブカレストに近い小さな村では55%の人がシミオン候補に投票していたという。ルーマニア人統一同盟の支持者からはカトリックの価値観を守ってくれる人との声もある。トランプ大統領に同調してルーマニアファーストを掲げ、財界人を前にした演説では一度も政権入りしたことはないが大丈夫と話すとともに、この国は独裁国家ではなく言いたいことを言えるなどと話す様子を見せている。EUにはとどまりたいがウクライナに対する軍事支援中止を検討しているとの声も強い。去年11月の無効となった選挙をめぐりロシア寄り・ジョルジェスク氏は有罪判決を受けているが、シミオン候補が大統領になれば恩赦されて首相となることも予想される。中道・ダン氏の支持者からは不安の声も聞かれている。不正と戦うクリーンな政治家と主張しているが、従来のメディアから別の情報源に頼るようになるとともに間違った情報も多く流れファクトチェックが行われていないと嘆く様子も見られる。