甲子園歴史館には球史に残る様々な品が展示されているなか、1枚の写真に映っていたのがプレヨグラフ。ボールやランナーの動きを表現し、試合展開を解説する装置で、球場に行かずとも試合の状況をリアルタイムで知ることができた。1万人近くが集まることもあったという。1927年8月、甲子園のラジオ中継がスタート。誰が聞いても分かりやすい、丁寧な説明が求められたという。33年8月、夏の大会で愛知の中京商業と兵庫の明石中学が対戦。スコアレスのまま延長25回まで続き、中京商業がサヨナラ勝ちを収めた。アナウンサーはあえて10秒沈黙し、歓声にわく球場の興奮をそのまま伝えた。昭和2年にラジオ中継が始まったが、9年にはラジオ契約数は200万に達した。