今回は新発見された伊藤若冲と円山応挙の合作を観に大阪中之島美術館にやってきた渡辺いっけい。開催されていているのは日本美術の鉱脈展 未来の国宝を探せ!。縄文土器から現代アートまで掘り起こそうというユニークな展覧会。中でも最大の目玉は伊藤若冲と円山応挙の合作屏風。左隻は竹鶏図屏風で若冲が得意とした雌鶏らが。かわいいひよこを含め、7羽の鶏が描かれる。地面を掴む足のたくましさ。尾羽がおどるようで奔放で生き生きとした仕草を独特のユーモアで描く。竹の葉の虫食いまで描くのは若冲ならでは。右隻の円山応挙の作品は梅鯉図屏風。余白をたっぷりをとった画面の右側から、梅の枝が力強く伸びている。輪郭線を描かない、付けたてという技で、その先に跳ね上がる細い枝の躍動感。池を泳ぐ鯉は生きているようにさり気なく描いた素振りで立体感と実在感の画力は円山応挙の真骨頂。
住所: 大阪府大阪市北区中之島4-3-1
URL: https://nakka-art.jp/
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