女性が患うガンの中で最も多い乳がん。一生のうち、女性の9人に1人が経験すると推定されている。埼玉・川越市の埼玉医科大学総合医療センター。切らない乳がん治療を受けた女性を取材。その治療はラジオ波焼灼療法で、ラジオ波を使用して乳房を切らずにがん細胞だけをピンポイントで焼却するもの。手術時間も短く体への負担も少ない。ただラジオ波治療は全ての乳がんに対応しておらず、早期がんで転移がなく小さいものに限る。2023年に保険適用となったばかりの新しいもの。全国100か所の医療機関で実施している。がんの進行が進み切除もやむをえない場合も少なくない。胸を失った女性たちの心のケアとして今注目されているのは「アピアランスケア」(外見のケア)。大阪市のワンステップ大阪梅田本店では3年前からオーダーメイドの人工乳房を作っている。素材は医療用シリコンで、接着剤を使わずに装着し、海やプールでも使用できるという。去年秋に人工乳房を製作した女性は夏の旅行に人工乳房を使うコツを聞きに来た。アピアランスケアの助成金制度がある自治体も増えていて、人工乳房を10万円台から作れるケースもある。