自転車の保有台数が1世帯あたり1.3台と全国1位の大阪府。去年3月、大阪・忠岡町の府道で自転車と車の死亡事故があった。警察などによると、車のドアミラーが自転車に乗った男性にぶつかって自転車ごと転倒し、男性は後続車に轢かれたということ。現場の自転車通行帯は車道混在型で、幅は狭い。車道混在型の通行帯は街中のあちこちで見られる。国土交通省と警察庁が設けたガイドラインによると、車の制限速度が40キロ以下で1日の交通量が4000台以下となっているが、実際には制限速度50キロでも車道混在型になっている。大阪府では車道混在型の通行帯を約119キロ整備しているが、その9割以上が国のガイドラインの形態で整備できていないことが府への取材でわかった。本来ならば車やバイクの走行が禁止されている自転車専用通行帯であることが求められるという。大阪府によると、昔からある道は道幅に余裕がなく1.5m以上の幅を確保できないのだということ。専門家は全国の自治体のノウハウが共有されていないのが課題だと指摘している。