能登半島地震で去年の元日、男性が目撃したのは海面が一旦下がる津波・引き波。到達した時間は地震から2~3分というところだと話す。能登半島地震では富山市で震度5強の揺れを観測。地震発生後の富山市内の河川の映像では、陸地がみるみるうちに水に浸かっていく様子が確認できる。気象庁などによると、津波の第1波が観測されたのは地震発生から3分後とされるが、到達時間の短さは専門家の間でも議論となっていた。異常に早かった第1波はなんだったのか。その謎を調査してきたのが、富山大学の立石良准教授で地震後に生じた富山湾の海底の変化に注目した。海上保安庁などが船の上から行った調査によって、陸から約4キロ地点の海底で大規模な地すべりの痕跡が確認されていた。この海底の地すべりが以上に早い津波に繋がったのではないかという指摘がある中、水中ドローンでの撮影を行った。水深約350メートルで見えてきたのがは、地すべりで生じた海底の断面だった。地すべりは直角に近い角度で起きていて落差は約80メートル。採取した地盤は、粘土質の少し硬い地質と判明。共同研究者の京都大学の岩井裕正准教授は、富山湾海底で地すべりが起きると海面にどう影響するのかシミュレーションを行った。富山湾の海底は急しゅんな地形で知られている。再現された海面の動きは実際の観測データとほぼ一致したとい、異常に早かった津波が海底の地すべりで起きたと裏付ける研究になった。岩井准教授は、駿河湾・相模湾など富山湾と似た急しゅんな地形では同じような津波が起きる可能性があると指摘する。南海トラフ巨大地震の想定震源域でも予想外に早い津波が発生する可能性が指摘されている。
