日本が奇跡的な逆転金メダルを決めた体操男子団体。この奇跡の勝利にど派手な羽織姿で日の丸の旗を振りながら見守る女性の姿が。バスケットボール男子の日本代表が惜しくもフランスに敗れた試合会場にも。世界が注目するパリ五輪の競技会場でひときわ目を引く女性“オリンピックおばさん”を自認する石川恭子さんは、9大会連続で現地観戦している。きっかけとなったのは1992年にたまたま訪れていたスペイン・バルセロナだった。“オリンピックおじさん”こと山田直稔と出会いオリンピックに魅せられた石川さんは以来、いつも山田さんと現地で観戦してきた。山田さんはオリンピックの開催地で世界中から集まってくる人たちと交流し、応援を通じて互いを尊重し、友好を深める大切さを訴えてきた。しかし2019年、山田さんは楽しみにしていた東京オリンピックを前に亡くなってしまった。石川さんは2021年に東京オリンピックの聖火ランナーとして山田さんの出身地・富山県でトーチキスを行った。石川さんが競技会場に必ず持っていくのが日本の国旗と開催国の国旗だという。