千葉大学で法医学を専門とする岩瀬教授は司法解剖で子どもの死を目の当たりにするなか同じような死を防ぎたいと8年前からチャイルド・デス・レビューを行ってきた。この日は虐待が疑われるケースを取り上げ関わった医療機関や自治体、警察なども加わってそれぞれ得た情報を出し合った。子供がなくなった原因を検証することで具体的な予防策が出たもののそれを実現するには大きな壁がある。大学内部の研究であるため守秘義務があることを説明し議論された内容や予防策は非公開とした。チャイルド・デス・レビューに関して政府は遺族の同意を必要としている他、プライバシー保護の観点から司法解剖の結果など捜査情報を扱うことは難しいとしている。欧米ではチャイルド・デス・レビューには公益性があるとして捜査情報を扱うことができるとしている。公開した予防策で死亡事故を減らせた成果も報告されている。 岩瀬教授は実効性のある予防策には司法解剖の情報が必要で具体的な法整備を求めている。小倉こども政策担当大臣はCDRの取り組みが加速するよう関係団体と連携を図り立法の必要性の有無も含めて検討させていただきたいと述べた。