虐待通報義務化について解説。子供や高齢者らを預かる施設で虐待を確認した場合の通報義務について保育所ではこの義務がなかった。これが10月から法改正で義務化された。大阪教育大学の小崎教授は「昔はしつけで手を上げることが容認され、子供に関わる人は良い人であるという性善説を前提とした制度設計だった」と指摘している。2022年、富山市の認定こども園では職員が園児を倉庫に閉じ込めるなどの行為、静岡県裾野市の保育園では園児をカッターナイフで脅すなどの不適切行為が確認された。こども家庭庁が調査したところ、全国の保育所90件で虐待が確認された。今後は保育の場で虐待が確認された場合は通報する義務が生じる。通報を受けた自治体は事実確認をして子供を安全確保するが、しつけと虐待の線引きが難しい。