今年2月にこの世を去った小澤征爾は1935年に満州に生まれ、兄・克己からピアノの手ほどきを受け音楽の道へ。中学3年生の時、斎藤秀雄に弟子入り。23歳で単身フランスに渡り、1959年、国際的にも名高いブザンソン国際指揮者コンクールで第1位に輝いた。その後、20世紀で最も著名な指揮者と称されるヘルベルト・フォン・カラヤンや、レナード・バーンスタインなどから教えを受け世界で活躍する指揮者となった。そして1973年からボストン交響楽団の音楽監督を29年間務めたほか、世界の音楽賞に何度も輝き2016年にはグラミー賞クラシック部門を受賞。1984年、斎藤秀雄の没後10年を記念し、教え子が集結したサイトウ・キネン・オーケストラを結成。最上峰行は小澤征爾の指揮は見てたら全てが分かる。みんな好きになると話した。小澤征爾の指導法を独特で世界的指揮者の準・メルクルも小澤征爾の講義に参加していた。1985年に制作されたドキュメントでは指揮者の真髄について音楽のテクニックは感じた事を自然に出すこと。指揮者自身の人柄が重要になると話していた。その後、サイトウ・キネン・オーケストラはヨーロッパ・アメリカでツアーを行い、1992年、長野県でサイトウ・キネン・フェスティバル松本を開催。このイベントはのちに「セイジ・オザワ 松本フェスティバル」と名前を変え現在も続いている。ゲストの3人は小澤征爾について日本人なら誰しもが影響を受けたマエストロ。音楽的な感覚の鋭さは今まで接したどの音楽家よりも鋭敏だったとコメント。