東京大学大学院・藤田准教授は「子持ち世帯がそもそも減っている」「自分だけでなく親戚にも子供がいないという人も珍しくない」と話す。1986年は46．2％、2022年は18．3％が子持ち世帯。さらに、男女間の賃金格差も未だに開いているため「近くに両親や親戚がいない場合、妻が休まざるを得ないケースが多い」という。企業に求められるものについて、東京大学大学院・山口教授は「業務のカバーをした社員に対し、手当の支給や高く評価するなどの仕組みづくりが必要」と話す。三井住友海上火災保険では、去年の7月から育休職場応援手当を開始。育休を取得した社員の同僚に一時金を支払うというもので、13人以下の職場で3か月以上育休を取得した社員がいる同僚に対し10万円が支給される。