政府は能登半島地震での対応を検証した報告書をまとめた。報告書では、地震の発生が日没近くだったのに加え、地理的な制約のある半島で道路が寸断されたこともあり、被害状況の把握や物資の輸送に時間がかかった点を課題に挙げている。そのうえで、今後は夜間でも現地の情報を集め、物資の輸送もできる高性能の無人機をはじめとした最新技術を活用することや、あらかじめ道路の復旧手順を定めた計画を策定するなど対応の改善を図っていくとしている。また避難所運営については、長期の断水で衛生環境が十分でなかったと指摘し、災害時にトイレを確保する計画の策定や防災用の井戸の整備、トレーラーハウスを迅速に届ける仕組みを構築するなどとしている。会合で岸田総理大臣は今後は有識者の意見も聞きながらさらに検証していく考えを示したうえで、「引き続き今回の被災地の復旧復興に全力で取り組むとともに、さらなる災害対策の強化を車の両輪として進めていく」と述べた。また岸田総理大臣は被災地支援のため、今月中に5回目の予備費の支出を決定する方向で調整を進める考えも明らかにした。