円安で注目されるのが消費への影響。日銀・植田総裁が岸田総理と会談。植田総裁は「最近の円安については日本銀行の政策運営上、十分注視していくことを確認した」とコメント。歴史的な円安は国内の景気に悪影響を与えている。きょう帝国データバンクが発表した国内の4月の景況感は、円安の進行などを受けて2か月ぶりに悪化。企業も消費者の節約志向を懸念する。エステーが発表した今年3月までの1年間の決算は減収減益。防虫剤やカイロの売り上げが大きく落ちた。一方で好調だったのは主力ブランド「消臭力」の高価格商品。リラックス効果などをうたった香りと、インテリアにもなじむようなデザインが特徴。消費の二極化が起きていると分析する。そうした中、一部のエコノミストが消費の起爆剤として期待するのが賃上げ。夏ごろから賃上げを実感しやすくなり消費活動が活発になると予想するが企業は慎重。一方で節約志向を追い風にしているのがマルハニチロ。家庭用の冷凍食品を2月に値上げしたばかりだが冷凍食品などの販売が好調に推移すると見ていることから、来年3月までの業績は増収を見込む。ただ足元の円安水準には警戒を強める。