現在50歳以上の人や、感染リスクの高い人を対象に、任意で行われている帯状ほう疹のワクチン接種。接種にかかるおよそ8000円から4万円余りの費用は、原則自己負担。体内に潜伏する水ぼうそうのウイルスが、加齢や疲労などによる免疫力の低下で活性化して発症する帯状ほう疹。痛みを伴う水ぶくれが帯状に現れる、皮膚の病気。厚生労働省によると、50歳以上の人がかかりやすく、患者は70代が最も多いという。帯状ほう疹は、神経痛や顔面がまひする合併症を引き起こすこともある。ワクチンは生ワクチンと組み換えワクチンの2種類。それぞれ費用や効果の持続期間が異なる。副反応について、厚生労働省によると、臨床試験で接種した部位の痛みやかゆみなどが報告されているが、重い症状はなく、安全性は確認されているという。こうしたワクチンについて、厚生労働省は来年度から、65歳になった高齢者などを対象に、接種費用の一部を公費で補助する定期接種に含める方針を決めた。すでに65歳を超えている人は、来年度からの5年間に接種できる機会を設けることにしていて、来年度以降、準備が整った自治体から、希望者に定期接種を始めることになる。