関西の会話では「いける」が頻繁に登場する。関西大学の日高水穂教授は方言学の専門家で、大正から昭和にかけて500本以上の漫才のネタを分析。東西の漫才師で比較したりもしている。東の漫才では「酒がいける」だけしか使っていなかったが、西の漫才では約30件で「いける」を使用。ザ・ぼんちの里見まさとは「語呂がええし、音もきれい。そんなんで使ってるのもあんのかも」と話す。俗語研究の第一人者、梅花女子大学の米川明彦名誉教授は「関西人はぐっと近づいていく喋り方をする。”いける”というのは動く動詞、私が近づいていく。距離を縮めて話す大阪人にはぴったり合う」などと説明した。