佐々木蔵之介は倉敷市の岡山大学資源植物科学研究所を訪ね、日本の大麦研究を牽引してきた佐藤教授に話を聞いた。約50の国と地域の大麦が倉敷市で栽培されていた。ネパール産の大麦はスヴァールバル世界種子貯蔵庫に保管される。必要な情報を記載したパスポートデータが種と一緒に入れられる。佐々木は岡山大学から送られた箱が貯蔵庫に保管されるのを見届けた。山の中に築かれた建造物は地震や爆発なども想定して設計された。永久凍土に覆われているため停電が起きても保存可能。世界100以上の国と地域から届けられた130万種を超える作物の種が眠っている。