各党はさまざま具体案をまとめている。こうした案をもとに、与野党の協議が本格化する。今後の議論のどこに着目すべきか。話を聞いた平成の政治改革の議論をリードした立て役者として知られる元東京大学総長・佐々木毅氏は「いったいこの30年間は何だったのだろう。政治家たちが問題を真摯に議論し、交渉し、改善する機会がなかった」と述べた。政治とカネの問題の根絶を目指した平成の政治改革。しかし政治資金規正法には、いまださまざまな抜け穴が指摘されている。佐々木元東大総長は「政治家たちの本音は“あまり透明化され過ぎないように”。つくづく痛感するのは、細部が肝心だということ」と述べた。今後の与野党協議では、「細部にこそ、着目しなければならない」と語った。佐々木元東大総長は「“細部に悪魔が住んでいる”という俗説がある。いたちごっこのようなものだから、結末をどうつけるかについて政治家の感性が問われる段階に入ったのではないか」と述べた。