高まるレトロ人気の一方で課題もある。ゲームの保存協会の理事長であるルドン・ジョセフさんは寄付や文化庁からの助成金を得て、約30人の会員と一緒に活動をしている。中古品が売れていく一方で古いゲームはメーカーでも残されていないケースもあり、日本からなくなるかもしれないと「保存の必要性」を訴えている。団体では主に70年~90年代のゲーム約2万5,000本を保管しており、中にはカセットテープ型のゲームソフトもある。こうしたゲームソフトは徐々に劣化し製造から数十年経つと動かなくなるという。1年を通して温度と湿度を一定に保ち、劣化を出来るだけ防いでいる。更に進めているのがゲームソフトをデジタル化し保管・記録することである。独自に開発した装置を使い、データをそのまま残している。ルドンさん達の活動によって、昔のゲームが復刻版で蘇り販売に繋がったケースもある。ゲームに代表される日本の「レトロの価値」についてルドンさんは「日本は物がなくなってからようやく気づく流れで、ゲームは技術の塊でもあり芸術の塊でもある。生み出した国の力になるので文化の保存の大切さに気づいてほしい」などと話した。