芥川賞に選ばれた九段理江「東京都同情塔」。生成AIをテーマにした作品。執筆にも活用したと表明し注目を集めた。「東京都同情塔」は犯罪者らが暮らすための高層タワーをデザインした建築家の女性が主人公。生成AIが浸透した社会の言葉の在り方に違和感を覚えながらも生きていく姿が描かれている。作中には主人公が生成AIと対話するシーンが数多く登場する。九段さんはAIが発した言葉の表現づくりにChatGPTを活用した。生成AIが作品づくりのきっかけにもなったと明かした。感じた違和感がヒントになりプロットが生まれた。作品の中には負の側面に危機感をにじませている。