10月12日、日本記者クラブ主催「与野党の党首討論会」の様子。核廃絶について、立憲民主党・野田佳彦代表は「核兵器禁止条約にせめてオブザーバー参加すべきだと思いますけれども、お考えをお聞かせいただきたいと思います」と質問。それに対し石破総理は、「核のない世界というものを究極的には作っていきたいと思っています、抑止力だけに頼るつもりはありませんが、現実として抑止力が機能している、どうやって核廃絶を繋いでいくか、これから先よく議論していきたいと思います」と答えた。また、共産党・田村智子委員長は「核兵器は使われてはならないという立場に立つならば、私は、被爆者の皆さんが切望する核兵器禁止条約に日本政府は批准をスべきだというふうに考えますが」と石破総理に質問。石破総理は、「なぜウクライナはロシアから侵略されたのかを考えた時、ブダペスト合意で核を放棄するということになりました。核抑止力というものから目を背けてはいけない。そしてまた、核のない世の中を作っていかなければ。これをどうやって両立させるかということです」と返した。れいわ新選組・山本太郎代表は「デフレからの脱却が最優先だと所信表明でおっしゃってた。需要をこれだけ引き下げデフレを長期化させた消費増税を反省し、消費税引き下げに踏み切るべきじゃないですか?」と質問。石破総理は「これから先の社会保障には安定した財源が必要です。消費税は景気の上がり下がりにほとんど影響されない。そういうものをもって社会保障の財源にあてなければいけないと思っております。消費税の引き下げは現在のところ考えておりません」と答えた。
議論が白熱した“政治とカネ”について。国民民主党・玉木雄一郎代表が「“政策活動費については廃止を念頭に見直す”という言葉があります。廃止するという公約を掲げて戦う選挙で、廃止を念頭に置いたその政策活動費を使うのはあまりにも矛盾ではないでしょうか」と質問。石破総理は「政策活動費は抑制的に使います。違法的な使い方は一切いたしません」と答えた。そして、日本記者クラブの企画委員が「かなり色んな問題が指摘されているこの政策活動費を、今回選挙に堂々と使うとおっしゃる。倫理的な後ろめたさは石破さんにはないんですか?」と質問。石破総理は「それはございます。だからこそ抑制的に使うということを申し上げております」と返答。企画委員が「後ろめたさを持っていらっしゃるということだけはよくわかりました」と続けると、石破総理は「え?そんなこと言ってないでしょ。私はそんな言い方をしたつもりは全くありません」と言った。
与野党の党首討論会の映像を振り返り、TBS政治部長・岩田夏弥さんが「石破総理、聞く野党、そして公明党も含めて、総じて皆さん真摯に答えてらっしゃった。色んなテーマもありましたし、じっくり聞きたいなと思わせる討論会になっていると思う」とコメント。佐藤千矢子さんは「“政策活動費を使うことに後ろめたさはないのか”と聞かれ“あります”と答え、その後に“そんなことは言っていない”と。舌の根も乾かぬうちにという感じですね。石破さんは正直な人で、本音としては後ろめたさがあるってことだと思います。でも“言っちゃいけない”と思って取り消す。それが発言が迷走すると取られるか、党のしがらみの中で抑制しなければいけないと取られるのか。みなさんの反応はどっちなのか気になるところ」と語った。公認・非公認についても総理になる前後で発言がブレているが、そのことについて田崎史郎さんが「最初は森山幹事長や小泉さんに検討をお願いしていたが、二人が案をまとめて持っていくと、“そこまでやっていいの?”とおっしゃる。二人から“国民の方を向いて決断してください”と言われ、そこで決断したんです」と語った。立川志らくが「“俺はこう思っているんだ”と言ってもらえればいいのに、どっちつかず。両方にいい顔をするのが心配」とコメント。
党首討論回の翌日、テレビ番組での党首討論で政策活動費について石破総理は「合法的な範囲内で抑制的に使う。選挙においては使わない。今回の衆院選でもしようしない」と名言。田崎さんは「批判を受けたくなくて思わず言ってしまったのでは」と考えている。そして「先週の代表質問で、総裁選中の発言をほとんどひっくり返している。それは、政府が今まで積み重ねてきた論理の中で答弁しているからです。従来の政府答弁を尊重するという姿勢を取ったなら、その状態でいかないと反対に不安になる。霞が関の人に聞くと、“発言の迷走が政策に及ぶと、我々はちょっとついていけない”と言っていた」と語った。
「クリーンな政治の実現」を公約に掲げる公明党だが、自民党の裏金前議員ら32人を推薦している。そのうち裏金問題に関与した自民非公認の2人も推薦。そのことについて、日本維新の会の馬場代表が党首討論回でその理由と狙いについて質問した。公明党の石井代表は「各党が公認非公認をどうするか、推薦をどうするかというのはそれぞれの党の判断。公明党はその方々に対する基準を3つ設けています。(1)ご本人が公明党の地元の党員や支持者の皆さんに、きちんと説明責任をはたしているかどうか。(2)公明党との協調関係において自主的な貢献を
されているか。(3)地元の党員・支持者の皆さんの理解を得ているかどうか」と答えた。田崎さんは「(2)に本音がある。狙いは比例票の積み上げ」と考えている。小選挙区で立候補する不記載前議員は、比例との重複が許されていない。自分が比例で復活する見込みがないので、小選挙区で当選するためには公明党の票が欲しい。なので、候補者は「小選挙区は私に。比例は公明党に」とお願いすることになる。候補者は小選挙区の票が、公明党は比例の票を手にする見通しが立つとのこと。田崎さんは「公明党にとっては比例票を手に入れるチャンス」とコメント。
立憲民主党の立候補予想紗数は減っているが、日本維新の会・共産党・国民民主党は前回よりも増えている。野党の選挙協力について、党首討論会で佐藤千矢子さんが「野党候補が乱立して、これで本当に政権交代を実現できるのか。野党第一党として野党の選挙協力が上手くいかないことの責任をどう考えてらっしゃいますか」」と質問。立憲民主党の野田代表は、「誠意ある対話を党首になったら各党とやっていこうと、そういうことでやってきているつもりであります。限られた時間でありますけども、最後まで粘り強く、対話のチャンスがある限りはやり続けていきたいと思います」と答えた。また、共産党の田村委員長には「どうして譲って立候補を取り下げることができなかったのか」と質問。田村委員長は「裏金を暴いて追求の先頭に立ってきたのは私たち日本共産党です。日本共産党の候補者をおろすということを前提として、裏金議員との対決というふうにお話が進むのはいかがなものかなと思います」と答えた。佐藤さんは「野党の全国的な一本化は難しい。短期決戦で時間が限られていることもありますが、立憲民主党の代表が保守的な野田さんになったということで、共産党は野田立憲と組むつもりはないということ。また野田立憲の一番の戦略は、無党派層を取り込むこと。穏健な保守層を取り込みたいので、大々的に共産党と組むよりは…という考えもある」と、岩田さんが「野党は、各党で自分達の生き残りと議席増加の懸命さが全面に出ている」と語った。そして田崎さんが「都知事選の出口調査で、政治とカネを問題視している人が7割を占めていた。その人達の投票先は小池さん・石丸さん・蓮舫さんに1/3ずつで、蓮舫さんに集中していなかった。有権者は政治とカネの問題だけで判断していない。ボーダーラインの人が多いので、結果は投票箱を開けるまでわからない」とコメント。
明日は衆院選の公示。それぞれの注目ポイントについて。田崎さんは「各党の党首が言ったことを守れるかという部分を見る」、佐藤さんは「自民党内の“疑似政権交代”を続けるか、本格的な政権交代に繋げるか」、岩田さんは「有権者が選挙に関心を持って投票率が上がるかどうか」としている。
議論が白熱した“政治とカネ”について。国民民主党・玉木雄一郎代表が「“政策活動費については廃止を念頭に見直す”という言葉があります。廃止するという公約を掲げて戦う選挙で、廃止を念頭に置いたその政策活動費を使うのはあまりにも矛盾ではないでしょうか」と質問。石破総理は「政策活動費は抑制的に使います。違法的な使い方は一切いたしません」と答えた。そして、日本記者クラブの企画委員が「かなり色んな問題が指摘されているこの政策活動費を、今回選挙に堂々と使うとおっしゃる。倫理的な後ろめたさは石破さんにはないんですか?」と質問。石破総理は「それはございます。だからこそ抑制的に使うということを申し上げております」と返答。企画委員が「後ろめたさを持っていらっしゃるということだけはよくわかりました」と続けると、石破総理は「え?そんなこと言ってないでしょ。私はそんな言い方をしたつもりは全くありません」と言った。
与野党の党首討論会の映像を振り返り、TBS政治部長・岩田夏弥さんが「石破総理、聞く野党、そして公明党も含めて、総じて皆さん真摯に答えてらっしゃった。色んなテーマもありましたし、じっくり聞きたいなと思わせる討論会になっていると思う」とコメント。佐藤千矢子さんは「“政策活動費を使うことに後ろめたさはないのか”と聞かれ“あります”と答え、その後に“そんなことは言っていない”と。舌の根も乾かぬうちにという感じですね。石破さんは正直な人で、本音としては後ろめたさがあるってことだと思います。でも“言っちゃいけない”と思って取り消す。それが発言が迷走すると取られるか、党のしがらみの中で抑制しなければいけないと取られるのか。みなさんの反応はどっちなのか気になるところ」と語った。公認・非公認についても総理になる前後で発言がブレているが、そのことについて田崎史郎さんが「最初は森山幹事長や小泉さんに検討をお願いしていたが、二人が案をまとめて持っていくと、“そこまでやっていいの?”とおっしゃる。二人から“国民の方を向いて決断してください”と言われ、そこで決断したんです」と語った。立川志らくが「“俺はこう思っているんだ”と言ってもらえればいいのに、どっちつかず。両方にいい顔をするのが心配」とコメント。
党首討論回の翌日、テレビ番組での党首討論で政策活動費について石破総理は「合法的な範囲内で抑制的に使う。選挙においては使わない。今回の衆院選でもしようしない」と名言。田崎さんは「批判を受けたくなくて思わず言ってしまったのでは」と考えている。そして「先週の代表質問で、総裁選中の発言をほとんどひっくり返している。それは、政府が今まで積み重ねてきた論理の中で答弁しているからです。従来の政府答弁を尊重するという姿勢を取ったなら、その状態でいかないと反対に不安になる。霞が関の人に聞くと、“発言の迷走が政策に及ぶと、我々はちょっとついていけない”と言っていた」と語った。
「クリーンな政治の実現」を公約に掲げる公明党だが、自民党の裏金前議員ら32人を推薦している。そのうち裏金問題に関与した自民非公認の2人も推薦。そのことについて、日本維新の会の馬場代表が党首討論回でその理由と狙いについて質問した。公明党の石井代表は「各党が公認非公認をどうするか、推薦をどうするかというのはそれぞれの党の判断。公明党はその方々に対する基準を3つ設けています。(1)ご本人が公明党の地元の党員や支持者の皆さんに、きちんと説明責任をはたしているかどうか。(2)公明党との協調関係において自主的な貢献を
されているか。(3)地元の党員・支持者の皆さんの理解を得ているかどうか」と答えた。田崎さんは「(2)に本音がある。狙いは比例票の積み上げ」と考えている。小選挙区で立候補する不記載前議員は、比例との重複が許されていない。自分が比例で復活する見込みがないので、小選挙区で当選するためには公明党の票が欲しい。なので、候補者は「小選挙区は私に。比例は公明党に」とお願いすることになる。候補者は小選挙区の票が、公明党は比例の票を手にする見通しが立つとのこと。田崎さんは「公明党にとっては比例票を手に入れるチャンス」とコメント。
立憲民主党の立候補予想紗数は減っているが、日本維新の会・共産党・国民民主党は前回よりも増えている。野党の選挙協力について、党首討論会で佐藤千矢子さんが「野党候補が乱立して、これで本当に政権交代を実現できるのか。野党第一党として野党の選挙協力が上手くいかないことの責任をどう考えてらっしゃいますか」」と質問。立憲民主党の野田代表は、「誠意ある対話を党首になったら各党とやっていこうと、そういうことでやってきているつもりであります。限られた時間でありますけども、最後まで粘り強く、対話のチャンスがある限りはやり続けていきたいと思います」と答えた。また、共産党の田村委員長には「どうして譲って立候補を取り下げることができなかったのか」と質問。田村委員長は「裏金を暴いて追求の先頭に立ってきたのは私たち日本共産党です。日本共産党の候補者をおろすということを前提として、裏金議員との対決というふうにお話が進むのはいかがなものかなと思います」と答えた。佐藤さんは「野党の全国的な一本化は難しい。短期決戦で時間が限られていることもありますが、立憲民主党の代表が保守的な野田さんになったということで、共産党は野田立憲と組むつもりはないということ。また野田立憲の一番の戦略は、無党派層を取り込むこと。穏健な保守層を取り込みたいので、大々的に共産党と組むよりは…という考えもある」と、岩田さんが「野党は、各党で自分達の生き残りと議席増加の懸命さが全面に出ている」と語った。そして田崎さんが「都知事選の出口調査で、政治とカネを問題視している人が7割を占めていた。その人達の投票先は小池さん・石丸さん・蓮舫さんに1/3ずつで、蓮舫さんに集中していなかった。有権者は政治とカネの問題だけで判断していない。ボーダーラインの人が多いので、結果は投票箱を開けるまでわからない」とコメント。
明日は衆院選の公示。それぞれの注目ポイントについて。田崎さんは「各党の党首が言ったことを守れるかという部分を見る」、佐藤さんは「自民党内の“疑似政権交代”を続けるか、本格的な政権交代に繋げるか」、岩田さんは「有権者が選挙に関心を持って投票率が上がるかどうか」としている。
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